OT/PSW/ORC/栄養/CP

作業療法室(OT)紹介

精神科でのリハビリテーションを「作業療法(OT:Occupational Therapy)」といいます。当院の作業療法は、ドイツのタンネンホフ(Tannenhof)病院で研修したモデルをベースとして日本人向けにアレンジしたものです。
主として、生活ストレスへの対処技能を高めて、健康の保持と増進を促し、「新しい生活デザイン構築」と「ストレスに耐えられる心と身体作り」に役立てることポイントとしています。

皆さまの「やりたい」ことを少しずつできるように

  • 少ないストレスで目標に取り組むことが出来ます。
  • 自分に合った楽しみを発見し、日常生活に役立つリハビリをします。
  • 作業を通じて仲間が出来ることや新たな挑戦を通して日々の生活が楽しくなるというメリットがあります。
  • 作業を通じて、自分の「やる気」のスイッチを発見する事で気力が沸き起こり人生全体を豊かにします。

回復へのポイントは体験・体感の積み重ねです

これらを一人一人の体調に合わせてリハビリテーションを共に行っています。

精神保健福祉室(PSW)紹介

精神保健福祉士とは

「精神障害者の保健及び福祉に関する専門知識及び技術をもって、精神障害者の社会復帰に関する相談援助を行う職種」として平成10年4月に国家資格化しました。
桜が丘病院では、令和元年7月現在、精神保健福祉士12名が各病棟・外来・デイケア・アウトリーチセンターに配属され、支援を行っています。

当院での精神保健福祉士の支援

平成15年よりうつ病治療に特化した入院治療に注力してきました。現在では県内外のクリニックや関係機関から多くのうつ病患者さんのご紹介を受けるようになり、入院患者さんの7割近くが病院・クリニック・関係機関からのご紹介で入院されています。
精神保健福祉士は、患者さんの入院時から地域生活を意識したケースワークを目指しており、これまでの生活や家族関係、経済的、職業的、教育的、文化的、宗教的背景など様々な心理社会的側面に焦点を置き、他側面から患者さんを理解し支援していきます。当院でも、入院時から地域生活を意識した支援を目指し、日常生活と社会生活の側面からケースワークを行っています。

ケースワーク

外来・入院 相談支援・インテーク面接
退院 退院に向けた支援・調整
経済 医療費・生活費など
職業 就労や復職に向けた支援
家族 家族面談・調整、訪問看護など
権利擁護 入院形態・処遇など
地域連携 関係機関との連絡調整、ケア会議など

また、地域生活を送る患者さんの支援では、外来での相談支援に加え、デイケアやグループホーム、訪問看護などの中でケースワークを行っています。
すべての人に等しく医療を受ける権利を保障し、その人にとってよりよい生活を保障するために必要な支援を提供することが、医療機関における精神保健福祉士の役割です。
これからも、患者さんの自己決定、ストレングス、エンパワメント、権利擁護を意識し、患者さんの希望に寄り添ってケースワークに取り組んでいきたいと思います。

地域移行推進室(ORC)紹介

『地域移行推進室』は、今までアウトリーチセンター桜が丘が担ってきたアウトリーチの実践活動に加え、病棟スタッフと連動し入院・地域の垣根なく相互に協力しながら一体的な支援を提供できる事を目的としています。
この取り組みを継続して行う事で将来的には入院患者さんの地域移行推進はもちろん、病棟スタッフもそのままアウトリーチ仕様に切り替えられるようにアウトリーチの臨床と教育の場としての役割を担っています。

栄養管理室紹介

栄養管理室は、管理栄養士4名、調理スタッフ15名(正社員11名、パート4名)、食器洗浄パート8名で病院直営による食事提供を行っています。食事の対応は嚥下、便秘、食欲低下、治療食など多岐にわたります。管理栄養士は病棟担当制で患者さんと関わり情報を収集します。調理スタッフがそれを患者さんの状況に合った食事の形へ。直営のメリットを活かした食事提供をしています。また、入院中に誕生日を迎えられた方にはささやかな誕生祝いを、退院されるときには退院御膳を準備します。

臨床心理室(CP)紹介

臨床心理室は、臨床心理士・公認心理師6名(うち非常勤1名)、心理士1名が在職しています(H31.4現在)。臨床心理士は、医師とは異なり、病気の診断や薬の処方はできませんが、患者さんの「こころ」の治療の側面を担う職種です。当院での心理士の仕事は、大きく分けると『心理検査』『心理教育』『カウンセリング』の3つに大別されます。

心理検査

患者さんの病状の変化・ストレス要因・対人関係のあり方・作業能力などを調べ、他の専門職種と情報を共有することで、総合的な治療にいかしていきます。

心理教育

病気についての正しい理解と対応の仕方を身につけていただくための勉強会(患者さん向け・ご家族向け)を定期的に開催しています。同じ病気の患者さんや、その家族が集まり、皆で、病状・治療方法・再発予防を学んでいきます。

カウンセリング

病気を引き起こした要因を探りながら、その対処法(たとえば性格や考え方や生活習慣のみなおし、ストレス耐性アップ)を考えていきます。また、対話だけでなく、認知行動療法、リラクゼーション、描画、箱庭療法等、様々な技法を通じ治療を実施しています。

各心理士の持つ専門性を活かしながら、患者さんと共に病気のトンネルの出口を探すことを心がけています。

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