特定医療法人 富尾会 桜が丘病院 熊本県熊本市池田3-44-1(〒860-0082) Tel:096-352-6264 Fax:096-352-6721
人間の脳は、こころやからだの働きを統括しており、周囲の情報を認識したり、感情をコントロールしたりしています。「統合失調症」は、この脳機能のバランスがくずれてしまい、さまざまな症状が出てくる病気であると考えられています。
しかしながら、社会において、まだまだ病気としての認知が低いため、「こうなったのは本人の心がけが悪い」とか「しつけや家庭環境に原因がある」と自分や他人を責める人がいますが、これは大きな誤解です。統合失調症は、医学的に根拠のある病気であり、脳のバランスを回復させる専門的な治療が必要になってきます。
平成14年より、それまで用いられてきた「精神分裂病」という病名が「統合失調症」へと変わりました。これは「精神分裂病という名前は、精神が分裂して治らない印象を与え、社会全体の偏見を助長する」という意見が、患者・家族団体などから長年あがっていたためです。
現在、統合失調症は、治療薬などの進歩で治療可能な病気へと変わってきております。
統合失調症は、きちんとした治療を受けることでゆっくり回復していく病気です。ただし、一直線に良くなるわけではなく、良くなったり悪くなったりの一進一退があります。
「良くなった」「悪くなった」と一喜一憂せず、焦らずじっくり治療に取り組みましょう。また周囲も、患者さんのペースにあわせ、回復を急がせないよう、ゆっくり病気とつきあえるようにお手伝いをしていきましょう。
統合失調症が発症する根本的な原因は、まだ不明な点が多いですが、最近の研究で、いろいろな要因が重なって発症することが分かってきました。特に、何らかのストレスがきっかけで、脳の働きが不安定になり、こころや活動のもとである脳内の神経伝達物質(ドーパミン等)が過剰分泌されて発症するという説が有力です。
統合失調症の回復と再発予防のためには、本人に休養をすすめ、脳の働きを回復させる治療を受けると共に、ストレスを減らしたり、うまくつきあう方法を学ぶことが重要です。
